毛糸について

① 結び目が出てきたけど不良品では?

毛糸には製造工程の都合上、1~2ヶ所の結び目が発生する場合がございます。(玉・コーン・カセ、どの形状にもあてはまります)不良品ではございませんのでご了承くださいませ。1商品に結び目が多数ある場合には、お手数をお掛けしますがご連絡お願いいたします。


② 編み足し分を買ったら、ロットが違っていました。

商品ラベルに記載のロット(LOT)は、毛糸の生産番号です。カラーNoが同じでもロットNoが異なると、染色の釜が異なる為、若干の色の濃淡が生じます。また、生産時期により色合いに差が生じる場合がございます。そのため、同一ロットにて、少し多めのご購入をおすすめします。

ロット指定がございましたら在庫のある限り、ご希望のロットNoの商品をお送りしますが、シーズン中や生産の回転が早い商品は、ご希望のロットをお届けできない場合もございます。 別ロットで編み足しをされる場合は、衿やゴム編み部分(・袖口・裾)などできるだけ目立たない箇所にご使用いただく事をおすすめします。


③ 手織りに適した糸は?

横糸は基本的にどんな糸でも使えますが、縦糸はひっぱっても伸びにくく、切れにくい丈夫な糸をおすすめします。変わり糸よりも、シンプルな細めの丈夫な糸が適しています。


④ 糸に油の様な臭いがするのはなぜ?(紡毛糸)

糸から油のような匂いがするのは、製造工程にて原毛に混ぜ合わせる油脂成分のにおいです。


⑤ 生成り糸の「精練(ソーピング)済み」と
「未精練(未ソーピング)」の違いって?

「精練(ソーピング)」とは、糸を染色する前に汚れや油をきれいに洗い落とす事を「精練(ソーピング)」といいます。

弊社の「精練(ソーピング)」の方法は、繊維の風合いを落とさないように汚れや油を取り除き、柔軟剤を入れて仕上げています。弊社での素材別の「精練(ソーピング)」の方法は次のとおりです。

【毛・絹・レーヨン】
中性洗剤を入れたお湯(60~80℃ぐらい)で洗います。(絹の種類によっては、アルカリ剤で洗うこともあります。) 仕上げに柔軟剤3%・平滑剤2%を入れ、風合いを出しています。

【綿・麻】
中性洗剤にアルカリ剤を入れたお湯(80~100℃)で洗います。 仕上げに柔軟剤3%・平滑剤2%を入れ、風合いを出しています。

●「精練(ソーピング)済み」糸は、お手元に届いた時点で染色可能です。(それでも汚れなど気になる場合にはご自分で「精練(ソーピング)」をしてからご使用ください)

●「未精練(未ソーピング)」糸は、糸を洗っていない状態ですので、染める前に「精練(ソーピング)」をしてください。「精練(ソーピング)」をしないまま染めをされますと、汚れや油分などが残っているため、染めムラなどが出来る事がありますので、必ず「精練(ソーピング)」をしてから染めましょう。精錬の仕方は下記をご参考にしてください。

<精練の仕方>
【毛】
カセはそのままの輪カセ(広げた状態)にしてください。
鍋に40℃のお湯とウール洗剤を入れます。40℃位の温度を保ちながら、20分~30分程煮ます。
絡まらないように気をつけながら、長い棒などで糸を上下させて まんべんなく糸全体に液がいきわたるようにしてください。
液から出し、軽く洗濯機で脱水します。ぬるま湯で泡が出なくなるまですすぎます。
最後に洗濯機で軽く脱水をし、形を整え陰干しします。

【絹】
カセはそのままの輪カセ(広げた状態)にしてください。
鍋に糸量の5%の割合で、重曹(炭酸ソーダ)を溶かします。
80℃までの温度で、20分程煮ます。糸を出し、軽く洗います。
次に、鍋に糸量の0.2%の割合で酢酸を入れ、60~80℃で5分くらい煮ます。
絡まらないように気をつけながら、長い棒などで糸を上下させて、まんべんなく糸全体に液がいきわたるようにしてください。
液から出し、軽く脱水し水ですすぎます。軽く脱水をし形を整え陰干します。

【綿・麻】
カセはそのままの輪カセ(広げた状態)にしてください。
鍋に糸量の2%の割合で、中性洗剤を入れ、60度位までの温度で30分程煮ます。
糸は絡まらないように気をつけながら、長い棒などで糸を上下させて、まんべんなく糸全体に液がいきわたるようにしてください。
液から出し、軽く脱水します。ぬるま湯で泡が出なくなるまですすぎます。軽く脱水をし、形を整え陰干します。

※常にカセが絡まないように十分に気をつけてください。


⑥ 生成り糸の「番手」について&糸の太さはどれぐらい?

糸の「番手」は、毛番表示(1/1Nm)・綿番表示(1/1s)・デニール表示(9000/1)がございます。一般的にほとんどが毛番手・綿番手表示になっております。

弊社の場合はすべての生成り糸は「毛番手表示」となっております。「番手」とは、「糸の長さや太さ」を表す単位で、その糸が1kgに何mあるかを意味します。「基本 1/1Nm→1kg/1,000m」です。

上記を元に、例えば「番手 4/16Nm」の場合は、約分すると1/4ですので、1kg当り、約4,000mの糸が4本撚り合わさって出来ている糸ということを意味しています。また、糸の太さは下記を目安としてください。

<番手>
●1/13~1/9  → 極細タイプ
●1/5~1/7  → 合細タイプ
●1/4~1/5  → 中細タイプ
●1/2.5~1/3 → 合太タイプ
●1/1.6~1/2 → 並太タイプ
●1/1.5~1/1 → 極太タイプ

<使用針の目安>
●極細タイプ → 棒針0~2号 / かぎ針2/0号
●合細タイプ → 棒針1~3号 / かぎ針2/0~3/0号
●中細タイプ → 棒針2~4号 / かぎ針2/0~4/0号
●合太タイプ → 棒針3~6号 / かぎ針3/0~5/0号
●並太タイプ → 棒針6~10号 / かぎ針5/0~7/0号
●極太タイプ → 棒針10号~ / かぎ針8/0号以上


⑦ なぜ、毛糸ラベルの針の号数と
作品の編み図の針の号数表記が違う場合があるの?

毛糸のラベル表記と、編み図の針の号数が異なる場合があるのは、作品考案者がデザインやシルエットなどを考慮して、一番良いと思う針で製作するからです。標準ゲージとは、その毛糸の「風合いを重視したゲージ」です。

あえて標準ゲージではなく、ローゲージ(ゆるく編むこと)、ハイゲージ(きつく編むこと)で多種多様な仕上がりになるということも、手作りニットを楽しむことのひとつです。


⑧ 作品の使用糸が廃番なんですが、どうしたらいいですか?

作品で使用の糸が生産終了している場合は、編み図の使用針・ケージを目安にしていただき、同じような太さの糸で編んでいただく事も可能です。

ただし編み手によりゲージが異なりますので、ゲージがゆるくなる場合は、針の号数を下げて、少しきつくなる場合は針の号数を上げて編んでください。